第1回日本語教師志望大学生向け進路相談会 まとめ
今回も、まとめ!
第1回日本語教師志望大学生向け進路相談会 2018.8.17@大久保
3名の日本語教育関係の先生方に、主にキャリアについてお話して頂きました。
企画は大学生の須藤宏治さん。
日本語教育に興味を持つ大学生のグループを作って下さった方です!
最近、現在進行形で一緒に色々なこと考えさせてもらっています!
日本語教師以外の職について。
・フリーランスとなることで、‘日本語教師’(という肩書)だけで極めるのを辞めた。
・言語調節できる耳(学習者の拙い日本語から意図を理解する耳)が活きた。
・進路指導は直近の生徒の幸せだけを考えてはいけない。
・海外にも日本に留学したいと思ってくれている人は多い。その人たちが、どんな現状にあるのか気になって国内の現場へ。
・勤めた学校の中には、結果主義の就職指導をしているところもあった。
・結局、‘どれだけ人(学習者)を見られるか’が大切になってくる。
・人を見て進路指導をすることで学校の雰囲気は良くなっていく。
・地域の日本語学校は、時制・制度の変化の影響を都会の学校よりも受けやすい。
・進路として、行きたい環境をみつけさせることを大切にしていた。
→周りの先生の中には‘それは日本語教師の仕事なのか’と言われる人もいた。
・業界での新しい試みへの挑戦を続ける。
・日本在住の日本語学習者はこれから顧客として注目されてくるだろう。
・副業的な職を持つこともポジティブに考えている。ただ、人それぞれに副業に対する考え方の違いもあるので注意が必要。
・副業は、専門性の担保とパラレルの幅をどこまで広げるかが課題点。
ただ、複数の場面で活躍することで + となる相互作用を得られることも。
これからの日本語教育業界はどうなる?
・ 教える + α =トータルスキル として評価されていく。
→教授技術は非常勤講師が充分に持っているから。
・学習者の数年後・人生を見据えて指導する仕事になっていく。
・外の業界を知っている先生の必要性。
→語学留学でないからこそ、就職・就学がつきもの。学習者の母国での学歴も様々。
・日本語レベルと限られた出口で日本語学校の先生は進路指導をしがち。
・学習者の中には、就労ビザを取って家族を呼びたい人も多い。
→だからこそ、いろいろなジャンルのスペシャリストがいる学校が魅力的。
・教授技術を学ぶことが出来るのは今だけ。専任になったら、教授技術に割く余裕は減る。
・日本語学校の生徒数はどこかで増えなくなる。減る可能性も。
・全部専任として勤めると、横とのつながりはやや薄い。
・やりたいことを発信し、繋がりをつくった。自分の売り方は工夫次第。
日本語学校の見分け方
・学校企画の研修会での雰囲気・先生の意見(相談,愚痴)を聞く。
・告示校の区分は参考にする。
→良い評価を受けた学校には良い教師が集まる。人伝いの情報も大切。
・募集担当が何を基準にするか・どんな考えを持って集めているか + 行ってみる
「自分は何をしたら満たされるのか。」
「やりたいことは何なのか。それができるのか。」
・掲示物はどんなものがあるか。綺麗に貼ってあるか。
→成績の推移を張り出す学校も。学校の特徴に繋がる。
細かい部分の充実具合は教師の心の余裕でもある。
生徒からの困った質問・相談を受けた時は?
・「お互いに調べて、シェアしよう」と解決
・みんなにできないことはしない
・無駄に時間がかかるものもある。
・マストな質問・相談にだけ対応して上手にかわすスキルも必要
社会人経験とは?
・教育業界以外での経験
→(教育業界の経験のみだと)転職の際に、言い換えて理解してくれる企業もあれば、伝わらない企業もあった。
・環境や状況への意識の差
→60万、70万払って学ぶ権利を得て、学習者は日本語学校に通っている、という現状の認知具合。学生・設備が降ってくると思っている先生も多いと感じる。
→事務、教務、経営側の溝にも繋がる
新卒がいい、悪いではない。メリット・デメリットもない。
その人がどう仕事をするか。
結果論として、身につけたものを自分自身で示せるように努める。
生き方、意味づけ、価値観の問題。
日本語教師らしい社会人経験だってあるはず。やってみて得られるものは多い。
キャリアの考え方自体を改めるきっかけになりました!
周りの人がある程度反対するのは、当たり前。
その人たちがやったことのないことだから。
でも、その分挑戦することで見える景色もある。
私はしっかり考えた上で、自分の興味関心に素直にキャリアを積みたいと思います。